廃棄されそうな梨で秋梨膏をつくってみた SDGs目標3,12,15

形が悪いなどで製品にならない廃棄梨

学び場とびらに廃棄梨がやってきた

13階のボスであるナカディが20キロの梨を持ってきました。
商品として規格が合わないなどの理由で廃棄される予定の廃棄梨を・・・
食べてみた感想としては、形は悪いが味はもちろん最高です。
メンバーでeumoで投げ銭をしながら分配したが20キロもあるので在庫が残り、
収穫して時間がたつと少しづつ痛む物もでてきました。
そこで保存食として余った廃棄梨で長持ちするモノを作成することにしました。

学び場とびらで余った梨
学び場とびらで余った梨

秋梨の効能

梨は漢方薬の原料となる生薬で咳・のどの痛みという時に効果があり、風邪気味などの時は、そのまま食べるだけでなくペーストにしてお湯で割るなどして摂取すると飲みやすく効果的です。中国では梨が出回ると秋梨膏と呼ばれる梨のシロップが作られます。ということで秋梨膏を今回は作成しました。

秋梨膏の作り方

秋梨膏は四つ切りやサイコロ状に切って煮込んだり、絞り汁だけを煮込む方法など各家庭でいろいろな作り方があります。今回は子供も楽しめる果肉とシロップが楽しめる一口大で作ってみました。
※最初はサングリアを作成しようと思いましたがみんなで楽しめるモノがいいので秋梨膏にしました。

<材料>
梨 3キロ (6個)
はちみつ 500g
氷砂糖 500g
水 2,000cc


<作り方>
1.梨を洗い、一口大に切って鍋に入れます。
※皮にも栄養がありますが今回は農薬などがわからなかったので剥きました。

※また、皮や種などの部分はコンポストにて楽しみます。

2.1を梨から汁が出て半分くらいの量になるまで焦がさないよう気をつけながら火にかけます。
※フライパンもいいですがホットプレートにて加熱がおすすめです。

3.水を2,000cc(2ℓ)加え、加熱、沸騰したら弱火にしてアクを取りながら梨がやわらかくなるまで煮込みます。
※冷えと補完の意味も込めて、乾燥よもぎも砕いて入れました。

4.火を止めて余熱で氷砂糖を入れて自然に溶けるのを待ちます。

5.30℃以下に冷まして蜂蜜を加え混ぜます。

6.出来上がったら、消毒した瓶に入れて完成。

シロップ小さじ1を水やお湯で10倍を目安に薄めて飲みます。
水の量はお好みで加減してください。
果肉の方は、コンポート感覚でヨーグルトに入れたり、かき氷の蜜としてもいいです。

蜂蜜や氷砂糖にも咳止めや肺を潤す作用があるので、相乗効果で梨だけで摂取するよりもおすすめです。
簡単に作れるので、ご家庭でもお楽しみください。

※蜂蜜を食べさせてはいけない1歳未満のお子さんには与えないようご注意ください。

鍋で梨を加熱しながらアク抜き中
鍋で梨を加熱しながらアク抜き中

廃棄梨からみるSDGs

梨は気候の影響を受け、「みつ症」という病気で甚大な被害を受けました。
みつ症とは果肉の一部または放射状に水浸状となり、症状が進むと果皮が潤んだようになる。果肉全体がスポンジ状になることもある。障害を受けた果実は、外観や日持ち性が悪く、商品価値がなくなります。

各名産といわれる地域では、この廃棄梨を活かした商品化が行われています。
神奈川県では、JAセレサ川崎と末広庵により多摩川梨羊羹というお菓子が開発されています。

多摩川梨羊羹:https://www.suehiroan.jp/fs/suehiroan/tamagawanashi2

このような廃棄される食品の加工は企業でないとできないと思われがちですが、余った食品で保存食をつくると思えば身近にできるSDGsとして親しみやすいのではないでしょうか?

完成した瓶にいれた秋梨膏
完成し瓶にいれた秋梨膏

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