SDGs目標5:ジェンダー平等を実現しよう

SDGs目標5:ジェンダー平等を実現しよう

●目標5:ジェンダー平等を実現しよう

国連開発計画(UNDP)では、「SDGs目標5:ジェンダー平等を実現しよう」を次のように解説しています。

ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

女性のエンパワメントとジェンダーの平等は、持続可能な開発を促進するうえで欠かせません。女性と女児に対するあらゆる形態の差別に終止符を打つことは、基本的人権であると同時に、他のすべての開発領域に対して波及効果があります。

国連開発計画(UNDP)は2000年以降、国連のパートナーやその他の国際社会とともに、ジェンダーの平等を活動の中心に据え、素晴らしい成果を達成してきました。学校に通う女児の数は15年前よりも増え、多くの地域で初等教育において男女平等を達成しました。農業以外の雇用者に女性が占める割合は、1990年の35%から、現在は41%にまで増えています。

持続可能な開発目標(SDGs)は、こうした成果を土台として、あらゆる場所で女性と女児に対する差別に終止符を打つことを狙いとしています。一部の地域では、雇用機会の不平等が未だに大きいほか、労働市場でも男女間に格差が見られます。性的な暴力や虐待、無償ケアや家事労働の不平等な分担、公の意思形成における差別は、依然として大きな障壁となっています。

リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)関連のケアやサービスへのアクセスを確保し、土地や財産などの経済的資源に対する平等なアクセスを女性に認めることは、この目標の実現に欠かせないターゲットです。公職に就く女性の数は前例にないほど増加していますが、あらゆる地域でより多くの女性リーダーが生まれれば、ジェンダーの平等促進に向けた政策と法律制定の強化に役立つことでしょう。

ジェンダーの平等は、持続可能な開発のための2030アジェンダを構成する17のグローバル目標の一つです。複数の目標を同時に達成するためには、包括的なアプローチが必要不可欠です。

国連開発計画駐日代表事務所より:
https://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sustainable-development-goals/goal-5-gender-equality.html

●「ジェンダー平等を実現しよう」達成に向けてのターゲット

  • 5.1「女性および女児に対する差別をなくす」
    あらゆる場所における全ての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。

  • 5.2「女性および女児に対するあらゆる暴力を搾取をなくす」
    人身売買や性的、その他の種類の搾取など、全ての女性及び女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。

  • 5.3「強制結婚や女性器切除をなくす」
    未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。

  • 5.4「無報酬の育児・介護の評価と、家事労働の責任分担の促進」
    公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。

  • 5.5「リーダーシップや意思決定における完全参画の確保」
    政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する。

  • 5.6「生殖に関する健康および権利への普遍的アクセス」
    国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画及び北京行動綱領、並びにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康及び権利への普遍的アクセスを確保する。

  • 5‣A「経済的資源、財産所有、金融サービスに対する平等な権利」
    女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、並びに各国法に従い、オーナーシップ及び土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。

  • 5‣B「技術の活用によるエンパワーメント促進」
    女性の能力強化促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。

  • 5‣C「ジェンダー平等のための政策と拘束力ある法規の導入・強化」
    ジェンダー平等の促進、並びに全ての女性及び女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する。

    ※参照:SDGsターゲットファインダーより