プロダクトデザインのはなし

私の考えるプロダクトデザインの原点 フォルクスワーゲンと農村の風景

デザインと道具の原点

デザインは、計画・意図・構想・設計・図案・意匠など幅広い意味があります。
主なカテゴリーとしては「モノ・空間・情報」の3つに大きくは分けられます。
それぞれの視点を総合してデザインを行っていきます。
その中でもイメージしやすいのは「モノ≒道具」を中心としたデザインだと思います。
私たちは進化の過程で言語や二足歩行など能力を身につけ今日にいたります。
その過程で、道具を発明・改良し生活環境や文化を形成してきました。
特に18世紀後半からの産業革命は機械を発明し全世界の人口増とあいまって大量生産大量消費を生み出しました。
そのような急速な機械化は人間性を少しづつ削除していきました。
そこで、人間性の再生・新たな生活環境の創出をするためにデザインは生まれてきました。
現代、日本は世界で最初に人口減少が起きた国家です。
人口増加と共につくられた大量生産大量消費いわゆる工場生産型の社会は構造の根底から崩れ始めています。
今後、生活の仕組みも含めて新たなデザインが求められる中で、モノのデザインであるプロダクトデザインは非常に重要な領域といえると思います。

プロダクトデザインの目的

プロダクトデザインは、より良い人間生活環境のための製品を生み出す専門分野のひとつで科学技術とともに新しい価値を創造するための絶え間ないイノベーションが求められます。プロダクトデザインは、より賢く・より楽しく・より美しいくらしを実現するために、商品革新の原動力として使用者の生活視点に立って発想し、すでにある技術を生かし、新しい技術開発をうながします。産業社会は、生産‐流通‐消費・使用‐廃棄のプロセスを循環するシステムとなるように努力し、プロダクトデザインも、自然環境と人間生活環境の新しい関係を作り出そうとしています。
この様な新しいライフスタイルにあわせたニーズを具現化し、形にしていく専門家をプロダクトデザイナーと呼ぶことがあります。プロダクトデザイナーは、戦略‐企画‐開発‐製造‐販売という

プロダクトデザインの領域

・ポストモダン

 経済発展した工業先進諸国では、経済摩擦・環境破壊・人権侵害・思想対立などさまざまな社会問題を抱えていました。1968年5月、パリ大学にはじまった学生運動は、既存の体制にたいする若者たちの異議申し立てにとどまらず、20世紀の資本主義経済・工業経済・工業社会・物質文明を根本から考え直すきっかけとなりました。この動きは、建築・プロダクト・インテリアなどデザインの世界にも大きな影響を及ぼし、効率を重視し画一的に生産されるモダンデザインに対して「ポストモダン」とよばれるデザイン運動が広がりました。なかでも、イタリアのデザイン集団「メンフィス」が有名で、装飾的な形態、明るい色彩、素材などによって、モダンデザインでは取り上げられなかった表現を主張しました。

 

・ジャパニーズデザイン

 日本は、1968年にはGDPがアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となり、1970年に初めての万博博覧会を開催する一方、オイルショック・ドルショック・公害対策などの社会問題を経験しながらも着実に経済成長を続けました。日常生活においては、必要な製品がほぼ満たされ、

すべてのモノには意味がある

身の回りにあるすべてのモノには意味がある。しっかりとプロダクトに観察したいと思います。